物語
むかしむかし、それは神代の物語。
あるところに、小さな島国、速秋津島国(ハヤアキツシマノクニ)がありました。
そこでは、和御魂(ニギミタマ)が五つの地方でクニ創りを進め、
人々は彼らの恵みを得、教えに習い、平穏に暮らしていました。
しかし、速秋津島国には、未だ平定されていない土地が無数とあり、
人々は荒々しい神さまである荒御魂(アラミタマ)に悩まされていました。
見かねた神々は、
五つのクニの神社に遣える巫女にお告げを出しました。
「クニを平定するために荒御魂を鎮魂し、彼らを祀りなさい。」
お告げを受けた巫女は、それぞれのクニのため旅立つのでした。
2006.07 粗忽長屋